私の住んでいる海山集落は、世帯数20ほどの小さな集落です。住民数も少なく、誰が、どこで、何をしていても、すぐに集落内で情報が回ります。良いところもあれば、厄介なところもある環境です。
その集落に、青年T(31歳)がいます。小さい頃から集落の行事等では交流があり、道ですれ違うと手を振り合う関係ではありました。そんな彼が、今回「若狭町観光船レイククルーズ」の甲板員として手伝ってくれることになり、今まで以上に親しくさせていただいています。
彼と話をする中で、「知っていたつもりが、全然知らなかったこと」がたくさんあって、びっくりしてしまいました。そして、彼が習得している技術・ノウハウ・知識(彼の場合は「音楽・音響分野」です)がとても面白く、レイククルーズの新たなサービスに繋がるのではないかとひらめいてしまいました。
そんな特技を持っているとは思っていなかった私にとっては、すごくうれしく、ありがたいと思ったのと同時に、「どうしてこれまで、集落内にこんな特殊技術・ノウハウを持った若者がいることを知らなかったんだろう」と、自分に呆れてしまいました。


そして彼に、その特技を活かした仕事を依頼すると、目をギラギラさせて取り組んでくれ、良かれと思われる提案を4つも私に持ってきてくれたのです。
「その地域の住民が、目をギラギラさせて仕事に取り組めている」こと。地域の活性化、そこで生きる幸せって、まさにこの状況なんだ!と感じました。
その地域に足りないことを、お金を使って地域外から引っ張ってくるばかりでなく、地域住民の「趣味・思考・能力」を再度しっかり認識し、その持ち味を最大限に引き上げて活かすことができる仕事をどう作り上げていくかということが、いかに大事なことなのか、あらためて感じることができました。
そして、私の幸せって、「私に関わってくれる方々(仲間)がニコニコ・キラキラ前向きに仕事や生活に取り組める、持続可能な仕組みづくりをすることだ」と再認識することができました。
ん~~、これやな!!
(代表理事 田辺一彦)