春の陽気絶好調の三方五湖。
穏やかな湖面を見つめながら「いい天気だなぁ」なんて、のんびりコーヒーを飲んでいられるほど漁師の世界は甘くなく、先日、元気な大学生たちと一緒に回収した「うなぎ筒」の掃除です。
先輩職人「師匠」降臨
写真をご覧ください。船の上で、高圧洗浄機を手に仁王立ちする御年85歳の「師匠」。その姿は、まるで荒波を乗り越えてきた伝説のガンマン。あるいは、最新兵器で敵をなぎ倒すアクション映画の主人公のようです。言い過ぎやな!?
彼が狙っているのは、筒の中にこれでもかと詰まった三方五湖の「お宝」!いやいや「大量の泥」です。

ウナギのための「5つ星ホテル」リフォーム術
作業工程は、驚くほど単純明快です。
・第一工程:高圧洗浄による「泥抜き」
「おらおら、出てこいや!」とばかりに高圧洗浄機で筒の中を狙い撃ちです。すると、中から冬を越した泥がドバドバと溢れ出します。当然、跳ね返った泥は容赦なく顔や服に付くわけですが、この瞬間、私は「生きている!!」と実感してしまう……私はM系男な訳です。。。。
・第二工程:電動ドリルによる「フジツボ撃退」
泥を出した後は、筒の入り口にこびりついたフジツボの除去です。ここで登場するのが電動ドリルです。ウナギ様が「お、この物件、入り口が綺麗でいいな」と、ついフラッと入居したくなるようなバリアフリーな環境を整えます。
地味です。とにかく地味。しかし、この「入居率(獲れ高)」を左右するのは、営業トークではなく、この泥臭いメンテナンスなのです。(「泥」と「泥」、我ながらうまい!)
泥の中に眠る「夢」と「妄想」
作業中、ふと手が止まる瞬間があります。 「もしかしたら、この泥の中に、実は一匹くらいウナギが寝過ごしているんじゃないか?」「もしかして、泥と一緒にニュルッと出てくるかもよ!?」なんて淡い期待を抱きながら筒を覗き込むのです。結局出てくるのはさらなる泥だけなのですが、この「もしかして」という妄想こそが、地味な洗浄作業を支える唯一のエンターテインメントなのです。
泥だらけで「無になれる瞬間」
終わってみれば全身泥だらけ。しかし、不思議と心は晴れやかです。 ビジネス理論や地域活性化の戦略を練るのも大切ですが、こうして無心で筒を洗い、次に来るウナギの姿をイメージする時間は、究極の「無になれる瞬間」なのかもしれません。
ウナギの皆様、準備は整いましたよ! 良き寝床が出来ました!いつでもこの筒に飛び込んできてくださいよ!!!
(代表理事 田辺一彦)