最近、高齢になってきた両親のサポートをする機会が増えてきました。これまで自分の仕事に没頭し、甘えっぱなしだったツケが回ってきたのかもしれません。
先日は、見渡す限りの青々とした「田んぼの土手の草刈り」。
そして今日は、宿の駐車場周りにある「植木の剪定」。
普段から身体を動かすのは大好きな私。いざ始めてみると、これが最高に面白いのです。
何が面白いって、自然相手の作業は「やった成果」がその場ですぐに100%可視化されること。「仕事をやった感」が、すぐさま五感に響いてくるのです。いつもの「お互いの感情を探り合うようなビジネスの世界」とは違い、切れば切るほど、刈れば刈るほど綺麗になる。このストレートな充実感、クセになりそうです。

さらに面白いのは、いつもの観光事業では絶対に出会えない「人との繋がり」や新しい「気づき」が、すぐ足元に転がっていることでした。
田んぼの土手で、汗だくになりながらブブブーンと草を刈っているときのこと、近くの田んぼの持ち主らしきおんちゃん(先輩農家さん)が通りかかり、私に声をかけてくれました。
「おぉ、気張っとるの〜!無理せんと、稼いでおくレや~!」
ん? 「稼いでおくレや~」??
一瞬、頭の中にハテナマークが浮かびましたが、どうやら「無理せず、自分のペースでぼちぼちやりなよ!」という、この土地ならではの温かいエールだったようです。
観光業のネットワークではまず飛び交わない、泥臭くて、でも人間味あふれる生の声。
「田んぼ」という場所は、昔から地域の共同体や助け合いで成り立ってきた神聖な場所だったからこそ、通りすがりの私にも、こんな風に自然と声をかけ合える文化が今も息づいているのだと、妙に感動してしまいました。
灯台下暗し。すぐ近くにあるのに、自分が今まで一歩も足を踏み入れていなかった「別の世界」が、こんなにも優しくて面白いなんて。
世界は広い。だけど、僕らの日常のすぐ隣にも、まだまだ知らない「素敵な世界」がいくらでも隠れている。そう思うと、なんだかこれからの日々がもっと楽しみになってきました。
さあ、次はどの世界に飛び込んでみようか。人生、まだまだ楽しめそうです!!
(代表理事 田辺一彦)